あなたのインスピレーションやイマジネーションを抑えてはならない。模範の奴隷になるな。
−フィンセント・ファン・ゴッホ
上の円がネイタルチャートです。円の中には様々なシンボルが描かれています。これらを読み解いていくのが占星学です。
そしてこのネイタルチャートはかの有名な画家、ゴッホの生まれた時間から出したチャートになります。つまりゴッホの人生、ゴッホの可能性や特質、個性がこのチャートに描かれていることになります。
例として今回はゴッホの個性がどのように現れているのかを簡単に紐解いてみましょう。
ゴッホは牡羊座♈の生まれであり、牡羊座は直感力に優れ、衝動的に動いていく質を持ちます。
イマジネーション力やビジョン化する力と関わる魚座♓にも天体(♀♂♆)が3つ入っているのが分かります。
チャートタイプ的に、このタイプは自分に意識を向けて自分の興味関心にフォーカスしきる必要のあるチャートです。
また、他の誰かに追随するのではなく自分の道を開拓していく牡羊座とも二重の意味で自分のアイデンティティを立たせていくテーマが強調されていたのだとイメージすることができます。
彼の残した言葉にもあるように自分らしさを貫こうとした人だったのかもしれません。
一方で人間関係には工夫を要する可能性が高いとも言えます。実際に彼の人間関係にまつわるエピソードは残されているのでまた調べてみてください。
ASCは蟹座であり、射手座の月には木星が一緒にあるのが確認できます。この人物は覚悟と自己への信頼が非常に求められていた人物だということが読み解けます。この人にとって自分らしく自分を生きていくことと孤独という感情体験の間に厳しいギャップがあったかもしれません。
しかし彼が人間関係に難しさを感じたとしても自分自身の情熱、興味関心を貫いていくことが必要になります。このタイプのチャートは自分と自分の興味関心にフォーカスしきることが重要であり、ある意味そのような「設定」で生まれてきているとも表現できます。そのうえで人とどのように関わるのかを学ぶのが占星学です。
中途半端に人とうまくやろうとするのでなく、自分の道をまっしぐらに開拓していくことがこのタイプの人の個性を輝かせるためには必要なのです。
もし彼が周囲の人たちに迎合し、他人や社会に合わせて生きていたとしたら彼は現代で評価されている多くの絵を残すことはなかったかもしれません。
生きている間は十分に評価されずに生涯を終えた人ではありますが、彼の多くの言葉のように、彼自身のモチベーションが「社会に迎合することなく自分の感性を表現しきること」であったとしたら彼の人生もまた大成功だったのだと思います。
学校では周囲と同じであることを要求され、社会においては「社会不適合」という言葉もあるように出る杭は打たれてしまいがちなこの世の中で、占星学を学ぶことは社会の矛盾を知ることでもあると思います。人間は社会が求めるような均一さは持ち合わせていないのです。
そういう意味で、親御さんやお子さんも含めたすべての現代人にお勧めできる内容だと感じています。
また、これは余談ですがネイタルチャートはのその人の可能性を示す羅針盤です。ということは…ゴッホの作風もまたこのチャートに現れているかもしれないということです。これ以上は長くなってしまうので今回はこの辺までとしておきます。
これはあくまでほんの一部を簡単に読み解いた一例です。ICのサインやDSC、アスペクトだったり、細かい部分を見ていくことで、さらに可能性や特徴、コンプレックスになりうる部分やテーマ等が見えてきます。
占星学講座では、現実的に実践していけるよう、上記のような分析手法も含めて基礎の基礎から分かりやすく学習できる内容をご用意しております。